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インマルサットシステム概説

商品コード:
イマ
販売価格(税込):
2,420
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A5判 228頁
ISBN978-4-8076-0499-9

平成19年7月 発行

編著:千葉 榮治 監修:安永 正幸

移動体衛星通信の先駆けである「インマルサット衛星通信」を中心に、そのネットワーク、地球局設備、移動体用端末などを詳細に解説。
KDDIネットワークソリューションズMSAT技術部・電波グループ9人の専門技術者によって執筆された比類なき技術解説書。

目次
第1章:インマルサット衛星通信の概要
第2章:移動体衛星通信の基本
第3章:第4世代衛星
第4章:インマルサットAシステム
第5章:インマルサットBシステム
第6章:インマルサットFシステム
第7章:陸上移動端末
第8章:インマルサットC、D+システム
第9章:インマルサット地球局設備
第10章:航空衛星通信システム
第11章:衛星インターネット
第12章:イリジウム衛星通信システム
まえがき  より
 大洋を航行する船舶にとって、安全航行、業務連絡などに不可欠な陸上との連絡手段の確保は非常に重要なものである。このような船舶における唯一の通信手段は言うまでもなく無線通信であり、古くはモールス信号に代表される短波通信が主流であった。その後、1960年代に登場した衛星通信システムが移動体通信へ応用されるに伴い、衛星を介した船舶と陸との通信が広く用いられるようになった。さらに、このような衛星通信は、船舶のみならず、航空機、陸上移動体並びに衛星携帯電話などにもその利用用途が広がっている。
 最初の船舶向けの衛星通信システムは1970年代に登場したマリサットシステムといえる。本システムは米国近辺を利用範囲とするローカルシステムであったが、1982年に国際海事衛星機構(インマルサット:International Maritime Satellite Organization)がこれを引き継ぐ形で国際的な海事衛星通信サービスを開始したものである。これにより、北極、南極地域を除く地球上のほぼ全域で電話、FAX などの通信が可能なインマルサット衛星通信が実現された。当初は大型船舶からの導入が進み、その安定性、利便性などから外洋を航行する多くの船舶にインマルサット通信端末が搭載されることとなった。さらに、当初のアナログ通信に代わって1990年代からディジタル通信システムが導入されると、船舶地球局の小型化が進むとともに、衛星容量の大幅な増加が可能となり、より多くの船舶でインマルサット通信が利用されるようになってきている。また、インマルサットは船舶だけでなく、航空機や陸上移動体(車両、携帯)へのサービスも推進し、各種移動体用のグローバルな衛星通信システムとして発展している。
 一方、グローバルなインマルサット通信に対し、地域衛星を利用したサービス地域限定型の通信システムも幾つか登場している。例えば、日本近海をサービスエリアとする N-star 衛星を介した通信システム、ヨーロッパ、中近東、アジア西部をカバレッジとするスラヤ衛星システムなどである。さらに、赤道上空の静止衛星を利用する上述のシステム以外に、低軌道を周回する多数の衛星をホッピングしながら通信を行うイリジウムシステムも運用されている。これらに加えて、固定衛星通信システムで利用されている VSAT(Very Small Aperture Terminal)を船舶に適用した ESV(Earth Station on Vessel)と呼ばれるシステムも登場し、衛星の広域性、同報性、アクセス性などの特長を生かした各種システムが移動体通信市場に次々に登場してきている。
 本書はインマルサット移動体衛星通信システムについて、技術的な観点から平易な解説を行うものであり、(財)電気通信振興会発行の月刊誌「電波受験界」に「移動体衛星通信技術入門」と題して連載された解説記事をまとめたものである。「移動体衛星通信技術入門」は平成17年4月から平成18年3月にかけて12回連載され、サブタイトルを「インマルサットを中心としたシステムと船舶地球局の解説」として、移動体衛星通信の先駆けであるインマルサット衛星通信を中心に、そのネットワーク、地球局設備、移動体用端末などを詳細に解説する他、周回衛星を利用したイリジウムシステムを取り上げ概説している。
 本書の内容は、基本的に「移動体衛星通信技術入門」で執筆した内容に沿っているが、1冊の本にまとめるにあたって適宜必要な加筆、修正を行うとともに、執筆後の最新情報もできる限り盛り込むよう注力した。
「移動体衛星通信技術入門」は KDDI においてインマルサット通信システムに携わる専門技術者の協力により執筆したものであり、インマルサットを中心とした移動体衛星通信システムを理解する上で少しでも参考になれば幸いである。

(安永正幸)

執筆者略歴
編著者:千葉 榮治(ちば・えいじ)
昭和48年国際電信電話(株)入社、小室短波受信所にてJBO無線機の保守。昭和52年タイ王国モンクット王工科大学へ編入、昭和54年卒業、昭和54年より茨城衛星通信所勤務。昭和62年より5年間英国インマルサット本部・運用技術部勤務。平成4年よりKDD(株)本社NW本部、平成8年より山口衛星通信所においてインマルサットシステムの設計、設置工事、運用・保守に従事。平成10年より(株)KDDモバイル、(株)KDDIエムサットにて衛星技術部部長を歴任、現在、(株)KDDI ネットワーク&ソリューション、MSAT本部、MSAT営業部長。技術士(電気・電子部門)/中小企業診断士

監修:安永 正幸(やすなが・まさゆき)

昭和54年 東京工業大学 工学部修士了。同年国際電信電話(株)入社。研究所にて移動体衛星通信における小型アンテナ、電波伝搬の研究に従事。平成4年KDD Belgium SA/NV出向、平成8年より(株)KDDモバイル、(株)KDDIエムサット、(株)KDDI ネットワーク&ソリューションにてインマルサット通信システムの設計、構築に従事。現在、同社 MSAT技術部長。工学博士、技術士(電気・電子部門)

執筆者協力
今田 諭志(いまだ・さとし)、奥野 隆幸(おくの・たかゆき)、藤川宗一(ふじかわ・そういち)、木村 佳史(きむら・よしふみ)、安田 忠見(やすだ・ただみ)、井上 和彦(いのうえ・かずひこ)、相馬 武志(そうま・たけし)
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