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実用デジタル無線技術

商品コード:
シテ
販売価格(税込):
2,640
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A5判 300頁
ISBN978-4-8076-0690-0

平成24年4月 初版発行

著者:津田 良雄

デジタル無線技術を初歩から学びたい人のための入門書。
国家試験には、1陸特から2陸技まで対応。
現場に役立つ知識と技術。

電波を媒体として利用する通信や放送において、デジタル技術は非常に重要な役割を担っている。デジタル信号を電波に乗せるときに必要となるのが変調であり、受信された電波より情報を取り出すときに必要となるのが復調である。変調と復調には各種の方式があり、それらの長所を有効に利用し、欠点を補う手法を適切に用いることで、高品質の伝送が提供されている。
 ハイビジョン映像のような情報量の多いデジタル信号を高速伝送する際には、周波数の有効利用と伝送品質を両立させる技術が必要となる。移動体通信では、受信電界強度が激しく変動するために伝送品質を確保するための技術が必要である。
 デジタル信号の伝送品質は、電波が大地や建物などで反射されて複数の伝搬路(マルチパス)を経て受信点に到達する遅延波によって大きく劣化する。しかし、携帯電話では、送受信アンテナが見通せない電波環境下やマルチパス環境下においても、ユーザーの要求を満たす技術が求められている。地上デジタルテレビ放送や一部の携帯電話(LTE : Long Term Evolution)さらに WiMAX(world interoperability for microwave access)には、遅延波に強い OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing : 周波数直交分割多重)が適用されている。
 デジタル無線を取り扱う場合は、変復調や無線機器だけではなく、アンテナ及び電波伝搬などの技術も必要不可欠であり、さらに、アクセス方式や誤り訂正制御技術も重要である。
 本書では、デジタル無線技術を初歩から学ぶ方、第1級陸上特殊無線技士、第2級陸上無線技術士、第2級総合無線通信士、電気通信主任技術者の資格取得を目指す方の参考書として利用できるよう配慮している。 さらに、筆者の長年の現場経験から、実用技術を解説し、職場でも活用できる内容としている。
 この書を有効に利用され、無線通信や放送の分野で活躍され、無線技術の発展に貢献されることを希望する。
-2012年3月著者「まえがき」より 

目次
第1章 デジタル伝送の基礎
第2章 デジタル変復調
第3章 デジタル無線通信と誤り制御技術
第4章 多元接続方式
第5章 無線従事者
第6章 スペクトル拡散方式
第7章 CDMA 方式携帯電話装置
第8章 TDMA方式移動体通信用送受信装置
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